ある写真
10月にNational Geographicが出しているモノクロ写真集を見る機会がありました。
世界中から、モノクロ写真の選りすぐりを集めたもので、私の大好きなアンセル・アダムスの写真なんかも載っていたのですが、中でも心を奪われた一枚がこれ。
1862年アレクサンダー・ガードナー撮影。ガードナーはポータブルの暗室機材と共に南北戦争時のアメリカを旅して撮影した写真家です。
リンカーンなんて、絵や銅像や写真で散々見て来たはずなのに、この写真には何か違うものがあります。初めて人間としての本物のリンカーンを見たって感じ...。
まず心を奪われたのは、大統領のこのまっすぐな立ち姿。
上背の割に華奢な骨格のせいなのか、肉体というより、意志の力で立っているかのようです。
脇に立つ二人と比べて、リンカーンが普通の人ではないのは明らか。この二人もGeneral とかなので偉い人なのですが、リンカーンの横にいると、ずんぐりむっくりの平凡な小男に(失礼〜)見えてしまいます。(リンカーンは何と言っても190センチ越えの長身)。
そして二人の大統領への畏敬の念も、素朴な程、あらわになっていて、カリスマ性を強調した演出が施された絵やアーティストが全面に出たような銅像など以上に、被写体そのままの持つ力が心を打つのかもしれません。
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